飲食業界に限らずすべての方におすすめの本を紹介させていただきます。
題名である程度内容はわかるのですが、背表紙に、いきなりこう書いてあります。
経理、人事・教育、マーケティング、マネジメント、接客・サービス、一生役立つビジネススキルはすべてレストランで学べる!経営とかビジネスっていうとすごく話がでかくなるんですが、要は飲食店で働けば、飲食店を運営できればビジネススキルすべてが身につくいうことです。
筆者の岡田さんは三菱商事や、ジャフコといった大企業に在籍したこともあるお方なのですが、題名のように「すべて学べる」のように断言する。
そこには、筆者が能動的に経営されてきたから他ないのですが、題名の言葉は本の内容にある事例から裏打ちされたもので、説得力があります。
内容を少しまとめてみます。
経理について
- 経理はジョブローテションでまわす。
- 会社の数字をオープンにする
給与までをも公開しているとあり、これについては賛否両論あるかもしれませんが(私はスタッフ給与の差がある場合はすべきではないと思っています。)、会社の全てをオープンにする。
更に、経理をローテションとすることで、スタッフ力の底上げと同時に全員に収支についての意識を与える。職人が多い飲食業界の中でこういった視点はすごくなるほどと思いました。
ローテーション、使ってみたい。
マネジメントについて
- 社員がひとりでも組織図を作る
- 1年後の未来組織図を作る
組織図の重要性は他の本やセミナーでも見聞きした事あるのですがやはり、すごく重要なことなんですね。
組織図をつくることで、必要な人材やどの部門を強化するかなどが鮮明なイメージとして出来上がるとのことです。また、責任を明確にする。未来を書くことで育て方なんかもわかってくる。
これも作ってみよう。
人事・教育について
- 募集広告の書き方で集まる人材が変わる
- 価値観の共有がなにより大切
そうです。飲食店はホスピタリティ産業なのだからどうしてもマンパワーの重要性は高いでです。
やっぱりトップと同じことをその下の人が、トップがいない場で話しているのを聞くと、その組織をすごく信用したくなる。
具体的には、うちの店だったらこれとこれだったらどちらを優先するか、ということを明確に伝えます。(中略)わが社にはそういう価値観と行動指針の項目が30個ぐらいあります。価値観は創業当初からぶれていませんが、行動指針は絶えずブラッシュアップしてます。(p.83)
根本や守るべきことは変えずに、時代や環境に合わせてイノベーションをしていく。
まだまだマーケティングや会社を創るといった事なんかも書いてあります。
最後に特に共感ができた箇所を2点引用させてもらいます。
ぼくは仕事選びの基準は大きく2つあると思っています。ひとつは自分のエッジが立っているところを探すこと。もうひとつは自分の強みにきづくこと。エッジが立つところとは人より「興味がある」こと。自分の強みとは人より「できる」こと(p.8)
飲食業界は、働きさ先としてはすごくハードルが低いといういうか、門戸が広い職場です。 (中略)「ハードルが低いからとりあえず働いてみよう」ではなく、志の高い、才能にあふれた人たちが集まる業界に変えていきたいのです。(p.105)
岡田さんが大切にされていることは、「おもてなし」の心を飲食業界でもつこと。
志高い、筆者を尊敬します。
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