20170704

ピッツァの上にのるモッツァレラ

  ピッツァのモッツァレラ事情


僕はもともとナポリピッツァの職人でした。

幼少期からピッツァ好き、そしてチーズ大好き。
料理人に憧れていた高校時代を経て、大学在学中の2004年バックパッカーでナポリを訪れた際に、現地で修行をしている日本人に感銘をうけ、飛び込みで教えてもらいました。

ピッツァに携わるうちに、やはりチーズをやりたいという気持ちが強くなり2012年にCHEESE STANDをオープンしました。

当初の企画書には卸事業の柱として卸先にピッツェリアを挙げていました。ナポリピッツァのマーケットがどんどんと大きくなるから、モッツァレラもどんどんと売れるだろうとの目論見があったのです。


ベトナムの同業の経営者の方はこういっています。
「イタリアの輸入するチーズは高い。自分たちで作るチーズは半額以上でできる。マーケットが大きい」

しかし、僕たちは逆。

日本のナポリピッツァの広がりとともに、輸入チーズの価格は徐々に下がっていきます。技術革新もあり、安価な冷凍のものや低水分のものも出回ってきました。大量に作れば生産コストは低くなるため輸入したチーズの方が安いのです。

欧州の2017年2月の平均入荷生乳取引価格は1kg当たり40.74円。(出典「乳業ジャーナル 2017年5月号」)とても太刀打ちができません。

つまり、輸入したチーズのほうが安く、また加熱することでフレッシュである優位性はそれほどなく、ピッツェリアの方からすると僕たちのチーズを使うメリットが少なくなります。そりゃそうだ。

そのため、値段ではなく自分たちらしさを出して選んでいただけるよう5年間ブラッシュアップしてまいりました。

  お取引様


そんななかでも最近のCHEF's Voiceに登場いただいた三河安城のPIZZA PAZZAの河合さん。

とても熱く、芯のある方です。

ピッツェリアがどこも同じ小麦粉を使い、同じモッツァレラを使っている。それだったら、他店と違い本当に美味しいものを使いたい。と言ってくださり、僕たちのチーズを使ってくださっています。

加熱すると冷めやすい、硬いなどと何度も何度もやり取りし改良を重ねてやってきました。

先日、比較して食べさせていただいたところ、僕たちのモッツァレラがのったピッツァは、自分で言うのも憚られますが水牛のモッツァレラにもひけをとらないナポリピッツァになっていました。ミルキーでコクがある。





感動です。そしてもっつぁもっと多くの人に食べていただきたい!と感じました。

ナポリピッツァの皆様、CHEESE STANDのモッツァレラをご贔屓に。

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