20160207

台湾からの研修生

  半年前


半年前、約2ヶ月半にわたり台湾からの研修生が工房内で働いていました。

彼女の名はIsabella Chen(イザベラ・チェン)。


今年の5月ぐらいに「台北でチーズ工房をつくりたい。イタリアに留学した時に食べたブッラータが大好きでそのチーズをつくっているところがこんなに近い東京にあるなんて。イタリアにも習いに行きたいけど、できれば環境が似ている日本でやっている、しかも東京でやっている工房なので研修したい」


というような内容のメールが会社に届きました。


正直、メールをもらったときは悩みました。
なぜなら、全く素性がわからないしかも外国の方。万が一何かがあった時にリスクがあるからです。



ただ同じような夢をもっているものとして応援したいという気持ちも半々の中、面談をしました。


真面目な一面やその想いに心を打たれ、面談後すぐに研修生として受け入れることにしました。


なんだか胡散臭いイタリア語と英語が飛び交う工房。彼女は朝早くから小さいな体で頑張っていました。


辞めて半年たった今、とても思うことが有ります。


それは、自分がナポリのピッツェリアで働いていた時に真面目にできていたか、ということ。


彼女はとても真面目だったし、手伝いなども進んでしてくれた。


それに対し、まだ24歳ぐらいの僕はとても自分勝手だった。やらせてくれないことに食ってかかったこともあった。


また、やめるときに、CHEZ PANISSEの本をプレゼントしてくれたりもしてくれた。直接そんなことを話していないのに、僕達のブログを読んでくれたりしてくれたりしていたんだ。


言葉がわからないなりにも、彼女は一所懸命こちらを理解しようと努めてくれていた。自分のステップアップのチーズづくり以外の私たちの姿勢や理念を理解してくれていた。


多くを学びました。
ギブしているつもりが、ギブされていた。


そして同時にイタリアのピッツェリアで得体のしれない日本人をなぜこんなにも愛をもって受け入れてくれたのかということ思い出しました。多くの温かさを頂いていたことを今あらためて受け入れる側となって思い知りました。


  


彼女は台北でチーズ工房をたちあげようと頑張っています。


僕が分かる範囲で何度かメールでアドバイスを送っています。


Pay Forward


20代、僕も多くをいただいてきました。
早30代半ば。自身が頑張っている姿勢を示しながら可能な限り多くの次の方にpay forwardしていきたいとおもっています。


昨日台湾で大きな地震がありました。


CHEESE STANDとしても個人としても寄付をしました。
今はこれぐらいしかできませんが、僕の周りでもチャリティーですでに行動している人たちがいます。善意の連鎖が広まることを願います。