20120323

本の記録 / 出口治明2

  百年たっても後悔しない仕事のやり方  出口治明  ダイヤモンド社



前回も一度、ブログ(本の記録 / 出口治明)で紹介させていただいたライフネット生命・出口社長の著書です。


出口さんの講演に一度参加したことがあるのですが、その柔らかい人柄と芯の通った考えや(少し関西弁が入った)話し方に直ぐに引きこまれました。


今回の本も出口さんが語りかけてくるような言葉に、どんどんと引き込まれていきました。
自身の仕事に対する姿勢や、社員としての姿勢、対人関係、リーダーの姿勢、多くを学ばせて頂きました。


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仕事をしていくうえで時間の大事さを説いています。以下のように、会議のルールを決めてしまうのはとても有効であると思いました。
私は会議に使用する時間について、原則的に次のように決めています。報告のための会議には30分意思決定のための会議は1時間 (p.15)

また、 「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」について、慣例の部下が上司に対して行う行動について出口さんの考え方が書いてあります。

どうも部下の側に多くのことが要求されているように思います。双方向になっていません。「ほうれんそう」を食べる必要があるのは、部下よりもむしろ上司の側にあると、私はつねづね考えています。 
(中略)部下には部下の立場があって、それは上司から問いかけていったほうが早く理解できると思います。上司と部下という関係は仕事上の上下であってそれだけです。円滑に仕事を進めようと思ったら上から動くほうが良いのです。(p.51)

以下、自分で仕事をしていくうえで改めて重要だと思ったのでメモ。
整合性がとれているとは、きちんと全体像が存在し、それに対して各部分が食違(くいちが)っていないことです。部分にとっての最適の方針を指して、部分最適といいます。けれど、どんなに部分にとって最適な方針であっても、全体の方向に反するのであれば有害でしかありません。また、そのような部分最適を黙認してしまうと、全体方向そのものがあいまいになります。(p.138)

リーダーについても述べています。
(ドイツDGバンク)フラッハ副取締役はリーダーシップの条件として、次の三点を強調しました。
  1. 自分のなすべきことに明解なビジョンを持っていること。 
  2.  そのビジョンをスタッフに論理的に説明し、納得させる説得力をもっていること
  3. そのビジョンの実現に向けて、スタッフ全員のやる気を引き出し、その気分を持続させ、最後まで引っ張っていく統率力を持っていること (p.145)

 考えてみると、生命保険については初めての若いマーケティグ・スタッフたちが、インターネットのお店で一所懸命やっているのを、「応援してやろう」とか「なんかおもしろそうじゃないか」とか、そういう流れが先のご夫婦をはじめ、お客さまの中にあるのではないだろうかと、私は考えました。(中略)私はリーダーシップの四つ目の条件として、お客さまやスタッフの共感性を引き出す力が、不可欠であることにその時に、気づいたわけです。少し変な日本語ですが、共感力と名づけました。(p.147) 

自分が非力であったら誰よりも一所懸命に仕事をしろ、という点でした。(中略)共感力は、リーダーシップの大きな武器となり、実行力を支えます。共感力を呼び寄せるのは、自分の非力を正直に認め、そのうえ懸命に努力を重ねる姿勢であると思います。(p.148)

「経験の浅いパイロットは、異常事態が生じるとあわてて急降下を始めるなど、すぐになんらかの対策を実行し始めます。これはかえって危険です。経験を積んだパイロットは、異常事態の原因に確信が持てるまで何も行動せず、そのまま飛び続けます」(中略)ジェット旅客機におきるほどに、人命にかかわる危険性はなくても、日常の仕事の中でも問題が起きることは、しばしばあります。このような場合に大切なことは、何が起きたのかを出来る限り早く冷静にていねいに分析し、その分析が完全に終了するまでは動かないこと、あわてて予測をたてないこと、だと思います。責任感に裏付けられた強い意志を持って、動かずに状況把握について知恵を絞る。(p.150)

楽しい会社にしたいと思って行動せよ(p.170)

「楽しい会社に~」という最後の一文にこの時期に出会えたことに感謝します。楽しい会社をつくっていきます!


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