レストランで働いていたころ、経営者の方に本を読むきっかけを与えてもらいました。
経営者のビジネス書を読むたびに、リスクを背負いながらも「新しい価値観」を生み出すことに感服するとともに、私もそうありたいと強く思います。
商いの道 伊藤雅俊 PHP
p13 「お客さんは来ないもの」「取引したくてもお取引先は簡単に応じてくれないもの」「銀行は貸していただけないもの」、そのようなないない尽くしから、商いというものは出発するものだよ、
p15 忘れてはならないのは、お客様からの信用が小さいうちはまだしも、大きくなったときです。そのときほど、一旦、信用を失ってしまうと、瓦礫のように崩れてしまう危険性があるのです。
p26 ひがんだり、すねたりする人は、大成できないと、私は思っています。
p44 「農民は連帯感の中に生きる」「商人は孤独を生きがいにしなければならぬ」
p55 会社の信条・綱領、さらに細かい規則を作ったならば、強固なまでにそれを守らなければならないと私は考えています。定めた以上は、どんな状況でも。「まァ、そう堅いことを言わずに、少しくらいいいじゃないか」と妥協せずに、筋を通すことが大切だと思うのです。
p70 土地はありません。建物も借り物です。自慢じゃありませんが、本社ビルもいまだに借りていません。(中略)しかし、土地を持たないイトーヨーカドーには、日本の銀行は大きな融資をしてくれませんでした。ならば、アメリカで資金調達をしようと思って門をたたいたのがゴールドマンサックス証券でした。
p73 「商人が漢字や難しいことばでものを考えるようになると現場から遠くなっている。」というのが私の持論です。
p83 実はお客様には「見えているお客さま」と「見えていないお客さま」の2種類のお客さまがいらっしゃるのです。「見えていないお客さま」とは、お店に実際に来てくださらないお客さまのことです。そこから分かるように、現場の声は「見えているお客さま」だけの声ということになります。商売の難しいところは、「見えているお客さま」に満足していただくだけではなく、「見えていないお客ささま」のことも想定しなければならない点です。その方たちが、店に足を運んでくださり、喜んで買っていただけるような品物を提供しなければならないのです。そのためには現場の声だけを頼りに品揃えを行えばいいというわけでもないのです。
p85 三人称は商人の姿勢ではありません。
p93 成長を考えるな、生存を考えよ
p105 商売の原点 ①しつけ、②報告(コミュニケーション、スピーディーな対応)、③お客様あっての商売、④お取引を大切にする姿勢、⑤教育・指導・育成、⑥社会に貢献していく具体的行動、⑦明確な経営理念、⑧創意工夫・研究・努力、⑨謙虚な姿勢、⑩時代に敏感に反応していく姿勢
p116 「一商人として(相馬愛蔵著)」 開店に際して、相馬夫婦は、ズブの素人が商いに手を染めることの危うさを自らに言い聞かせる目的もあって。「五ヶ条の銘」を作ったそうです。
一、営業が相当目鼻のつくまで衣服は新調せぬこと
二、食事は主人も店員も女中たちも同じものを摂ること
三、将来どのようなことがあっても、米相場や株には手を出さぬこと
四、原料の仕入れは現金取引のこと
五、最初の三年間は、親子三人の生活費を月五十円と定めて、これを別途収入に仰ぐこと
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