フォントのふしぎ 小林章 美術出版社
フォントってすごく好きなんです。
まだまだ勉強中なんですが、すごく奥が深くて面白い。
コピーも好きだけど、それを構成するフォントが違うとコピーのもつ強さまで違ってきてしまいます。
ほんの少しの違いで、居心地がわるくなってしまう。または、しっくりくる。
文字がある限り、フォントはすべての基礎であると考えます。
店をやるときに、ロゴなんかどうしようと悩んでいるので、街中至る所いいものないかなと見て回っています。
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筆者の欧文書体の専門家。
「高級ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?」といった項目から始まり、「ルイヴィトン」「GODIVA」「DEAN & DELUCA」や「Lufthansa」「dyson」といった例が挙げられています。
その他にもヨーロッパの街をつくっているフォント、字間や数字のフォントについても書いてあります。
Helveticaってロゴについてはこんなことも書いてあります。
昔は「大きく太く、大声で怒鳴るようにして目を引くこと」が絶対の目標だったと思うけど、今は「命に関わるようなことでなければ、ノイズにならない程度にさりげなく」みたいな流れになってるのかな。そのほうがスマートだし、読む人の心地よさはどうなの、みたいなことも考えられている気がします。(p.115)
当たり前だけど、フォントも進化している。
新しいフォントが店の看板や、道路から空港に至るまで交通網の案内表示、本、映画などにも使われていくっていう現状は、フォントが街や生活、文化までもを形成してるっていっても、間違いではないのかもしれません。
また、フォントを作る仕事っていうのは、想像できないほど細部まで計算されているのだということを学びました。
それでも、
形が目立つってことは、字の形に邪魔な要素があるってこと。その結果、言葉の内容が頭に入らないし、しまいには読むのをやめちゃう。そうさせないのが、フォントの本当の力なんです。(p.200)
と、裏方に徹する。
なんと奥深くありませんか。
「スープを飲んだ後、使ったスプーンの形がありありと思う出せるようなら、そのスプーンのデザインは悪かったということだ」(p201)
この言葉にすべてが詰まっていると思います。
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